大阪府泉佐野市の市立佐野中学に夜間学級が開設され、8日夜に入学式があった。学び直しを望む16~76歳の41人が入学。国籍や年齢はもちろん、抱える事情も様々な生徒たちが、夜の学舎に通い始める。
中学の夜間学級は、市内では初開設。府内では計11校となる。
夜間中学はかつて、戦後の混乱期に十分な教育を受けられなかった人が対象だったが、近年は不登校で学校に通えなかった人や、本国で学べなかった外国籍の人の学び直しの場としての役割も期待される。関西空港のおひざ元で3千人余の外国籍の人が住む市は、2022年度から開設の準備を進めていた。
新入生の9割が外国籍
佐野中の新入生は外国籍の生徒が9割。府内の11校中でも高い割合という。国籍別ではフィリピン10人、ネパール9人、中国、インド7人など、日本以外では7カ国の生徒がおり、多くが働きながら通う。平日午後5時半からの4時限で、義務教育の教科を最長6年かけ学ぶ。授業は日本語で進められるが、翻訳機も活用する。
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